九谷焼の歴史に名を刻む巨匠・浅蔵五十吉(人間国宝)を父に持ち、幼少期から陶芸の最高峰に触れて育った浅蔵一華氏。金沢美術工芸大学および同大学院でデザインを学び、数々の公募展で入選・受賞を重ねてきました。

父が確立した「五十吉カラー」——深く豊かな黄の色釉を代表とする伝統技法を正統に継承しながらも、彼女の作風は驚くほど軽やかで自由です。抽象的な図案、パステル調の柔らかな配色、現代アート的な構成。伝統の重みに縛られず、むしろそれを土台にして、新しい九谷焼の可能性を切り拓いています。
格調と親しみやすさ、伝統と革新。相反する要素を自然に調和させる感性は、九谷焼の新時代を担う女性作家ならではの魅力です。

陶 歴
昭和四十六年 石川県小松市に生まれる
平成六年 金沢美術工芸大学 工芸デザイン専攻卒業
信楽陶芸展 入選
第33回北陸中日美術展 入選
平成七年 国際丹南アートフェスティバル「武生」入選
平成八年 金沢美術工芸大学大学院 産業デザイン専攻修了
平成二十年 北國女流美術展 次賞FM石川社長賞受賞